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女性が戦う話は「魔法少女まどか☆マギカ」など数多いですが、無理して女性に戦わせている気がします。ぶっちゃけ少女を少年に置き換えてもふつうに話が通じる。しかし、この作品ほど女性が戦う必然性のある作品はないでしょう。なにせ戦うのは妊婦なのです。厳密には妊婦ではなく、現地生物の体組織を子宮の中で育てて特殊能力を得た女性、ということなのだが、というかそれ妊婦より過激じゃね? マジやばくね? という感じなのだが、これはそういうセンス・オブ・ジェンダーあふれる話なのです。作者は女性ということもあり、男性がよく描く「萌えと燃えを満たしてくれる戦闘少女」はそこにはありません。が、ふつうの作品では味わえない得体の知れなさ・奥深さがあります。
ちなみに舞台は、はるか未来の植民星で第一移民と、あとからやってきた第二移民が戦争しているという、これまたハードな世界です。SFとして読んでも面白い。
この作品は「アルファ・ラルファ大通りの脇道」さんで知りました。ありがとうございます。