田中啓文のギャグ小説。タイトル通りのふざけた作品。駄洒落のオンパレードです。くっだらねー本紹介しやがって、と人を怒らせるような内容でしたが、たまにはこういうのもいいじゃないですか。あとSF業界の内輪ネタがけっこうあります。製薬会社の社長の名前がホシだったりしてニヤリとできました。あー、なんかこういったところも初期の筒井康隆みたいな懐かしさを感じます。私は楽しめましたが、今どきこういうのってウケるんだろうか。以下、気に入った短編を紹介。
赤い家
蚊サス。火曜サスペンスならぬ蚊サスペンスです。一番笑いました。作家に蚊をテーマにした小説を書いてもらうというバカ企画であり、小林泰三も「刻印」(「目を擦る女」収録)で参加したようです。
地獄八景獣人戯
水戸黄門のパロディ。スプラッタも度がすぎればドタバタ喜劇に転じます。オチが秀逸。