ドラマ化記念ということで。まあドラマは第一回だけ見て、主人公役がどうにもとっぽい感じがして見る気なくしてしまったんですが。なんかもっとこう、知性というか孤高のオーラというか、そういうのがほしかったです。
それはさておき、筒井康隆の作品の中でも特に人気で映像化された回数も一番多いこの作品、ふつうに面白いです。超能力者のバトルものという、ラノベにありがちな展開なんですが今の読者でも飽きずに楽しめるだけの力はあります。原作の出来なら「時かけ」や「パプリカ」よりも上でしょう。
ただある程度読書慣れしてしまうと、王道すぎて微妙に感じてしまうかもしれません。とくに筒井康隆ならもっとファンキーでネタに走った作品も多いので、あえてこれをオススメする気にはなれません。よくも悪くもビギナー向けの感じなんで。「旅のラゴス」ぐらいにまで突き抜けると、それはそれで面白いんですけど。