銀河ヒッチハイク・ガイド / ダグラス・アダムス

円城塔っぽいなと思った。地球が銀河のバイパス建設のために撤去、というよりも破壊され、ひとり生き残った地球人が星間をヒッチハイクするはめになるわけですが、脈絡のないエピソードにあふれていて、本筋と呼べるものがない。諧謔しかないのです。まあ、30年以上前の、それも外国人が書いた本が今でもそこそこ笑えるってのはそれなりにすごいことなのですが、やはり笑いには賞味期限がありまして、同時代同国籍の作品のほうが力を感じます。たとえば、本書のパロディである円城塔「Self-Reference ENGINE」とかね。