後藤さんのこと / 円城塔

もうやめて円城塔! 解読班のライフはゼロよ! と全国10万人の円城党員が悲鳴を上げたに違いない。あ、円城党って言葉いま作りました。ほら、新党ブームだしね。まあ、それはどうでもいいんだけど、とにかく今回は読むのがかったるかった。「SRE」と比べても格段にリーダビリティが落ちている。ネタ自体は相変わらずぶっ飛んでいるんだけど、要求される解読のレベルが上がっている感じかなあ。わけのわからない小説が読みたいだけの人にはオススメですが。

「後藤さんのこと」

正体不明の後藤さんをめぐる言説。なかなか面白い。赤い後藤さんとか青い後藤さんとか出てきて、尋常じゃない。赤いフォントの文章は未来視点らしい。

「さかしま」

以前書いた記事を参照。これは自分でもよく考察できたなと思う。

「考速」

やっべ、全然わかんね。光が光速で進むがゆえに、ほかのどんな光も追いつけない暗闇を進む。とするのなら、思考は考速で進むがゆえに、進むがゆえに、なんなのだ?

「The History of the Deciline and Fall of the Galactic Enpire」

もはやTwitter小説。

ガベージコレクション

現実世界がある種のシミュレーションであるとして、その計算の過程でゴミデータが出てくる。ではそのゴミデータもまた、内部の観測者からすればなんらかのシミュレーションとして計算されているのではないか。また、計算結果から過去の計算過程を計算し直すことで、ありえたかもしれないがなかったことにされた世界の状態(ゴミデータ)と貫世界的接触をするのではないか。ネタバレになってるけど、円城塔作品だからいいだろう。

「墓標天球」

関数の軌道が接点をもつたびに実はボーイミーツガールしていた。何を言っているかわかんないと思うが自分でもわかんない。