69(シクスティナイン) / 村上龍

村上龍の自伝的青春小説。全共闘ビートルズの時代である1969年の佐世保で17歳の主人公が世界に反抗する物語。村上龍の作品の中で唯一笑いを取りにいっている娯楽作です。フォントも工夫してあり笑えました。それだけでなく非常に楽しい小説です。楽しく生きないなんてアホだというメッセージが全編から滲み出ていて、馬鹿なことやっている主人公たちをいいぞもっとやれと応援したくなります。下品だけど爽やかで、底抜けに明るい。陳腐な表現ですが、元気の出る小説です。映画も観ましたがやっぱり原作の方がいいですね。