権現の踊り子 / 町田康

町田康の短編集を読むのはこれで2冊目だけど、長編と比べてだいぶカオス。なにこれ。しょうもない人間としょうもない付き合いをして、正体不明の怒りに駆られるようなそんな作品。たとえば表題作なんか「権現の市」に出かけていった主人公がちょっと怖いお兄さんに絡まれてついて行ったらなぜか学園祭レベルの踊りをへなへなと披露するよくわからない企画に付き合わされる羽目になりちょっと勘弁してほしいな、という感じに終わる。ちょっと勘弁してほしいのは僕の方である。