銀齢の果て / 筒井康隆

筒井康隆「バトル・ロワイアル」。中学生ではなく老人にお互い殺しあってもらう話。老害という言葉があるように、老人というものは煙たがられる存在です。だから殺し合いをしてもらって、生き残った1人にだけ余生を与えよう、というわけです。姥捨て山もびっくりのこの制度。「定年食」(「メタモルフォセス群島」収録)としておいしくいただくほうが、まだマシだとは思いますが、どうでしょう。


案の定ドタバタなんですが、ちょっとパワー不足です。筒井さんも年なのかなあ、と心配になりました。どのように死ぬか・どのように殺すかという描写も、短編「死に方」(「バブリング創世記」収録)の方がすっきりしていて好きです。
文庫化したので公式ブログにちょっとしたコメントがありました。
笑犬楼大通り 偽文士日碌