11人いる!

11人少年漂流記イン・ザ・スペース。萩尾望都の長編を読むのは初めてでしたが、なかなかよかったです。少女マンガの文法で書かれてはいるんですが、ストーリーのテンポがいいので男性読者にとってもありがたい。ただ純粋にSFマンガとして見ると、「BLAME!」みたいな中二病の塊みたいな作品のほうが好きだし、女性作家ならではの魅力というと「蟲師」に勝てない。やっぱり舞台が異世界なだけじゃ僕の琴線を掻きまわさないのですな。もっと異化のきいたドラマを、SFならではのセンス・オブ・ワンダーをほしいですね。