そしてこの文体。饒舌であり、猥雑であり、なんかもうはちゃめちゃである。同じはちゃめちゃでありながらも、どこか安定した統一感を持つ町田康とは違い、読むのが疲れる。しかし、ところどころやたらと日常性を帯びた人間臭いリアクションが挟まれていたりするので、わけわからん小説特有の浮遊感はあまりない。このあたりの臨場感は「九十九十九」でも発揮されており、才能だと思う。
今のところやっと上巻を読み切ったところなので、まだこれからどうなるかわからないけど、評価するとしたら、こんな感じになる。
町田康「パンク侍」>「好き好き大好き超愛してる。」>「九十九十九」>「ディスコ探偵水曜日」>清涼院流水「コズミック」・「ジョーカー」>「煙か土か食い物」>>>「暗闇の中で子供」