カラマーゾフの兄弟 3 / ドストエフスキー

正直だれてきた……。引き続き、小説界のラスボス「カラマーゾフ」を読んでいます。そろそろ何らかの事件がおきてもおかしくないかな、と思っていたら巻頭の目次で壮絶なネタばれ。お前……これがミステリだったら読者きれるぞ……。いや、逆に考えて「怪しすぎるやつはむしろ怪しくない」の法則発動か?
前半は長男の見苦しいどたばたが繰り広げられます。そのダメ人間っぷりには共感しないこともないんですが、ああ、やっぱダメすぎるコイツ、と途中から見放したくなりました。それほどのダメっぷり。自意識に飲み込まれてにっちもさっちもいかなくなっている。だいたい自分のことを屑だカスだとさんざん罵っておきながら、一方でいやホントは高潔なんだとか言っちゃうし。妙にプライド高いくせに自信なさげで、見ているだけでイラつきますね。
後半は少しだけ物語が加速します。ようやっと読み物として面白くなってきました。ツンデレだったグルーシェニカはよくわからんがデレたし、これでミーチャも晴れてハッピーエンドかと思いきや殺人事件の犯人扱いされちゃうし、いろいろドラマが驀進しております。はたして真相やいかに……! 続編に期待です。