いつかパラソルの下で / 森絵都

娘たちによる父のルーツを探す旅がメインです。文章は通俗性のある恩田陸という感じでかなり読みやすい。あとキャラがすごいたってます。虚構によくあるカッコよすぎる人やカッコ悪すぎる人がいません。ほどほどに良くてほどほどに残念な感じ、日常性の描写がやたら上手いです。この人に比べたら宮部みゆきもまだまだですよ。わかりやすいハッピーエンドでもないしバッドエンドでもない、脱力感のある物語も好きです。終盤のイカ祭りとかなんですかアレは。いや、イカは確かに旨いけど、こんなイベントで物語が収束してしまうのには脱帽しました。