模倣犯 / 宮部みゆき

ドキュメンタリーのように総合的な視点で殺人事件を描く長編。「理由」を2倍の長さに薄めたような作品です。「理由」のときも内容の冗長さに文句たらたらだったんですが本書はさらにひどい。スープの味付けが薄いとケチをつけたら、同じ濃さのスープをもう一皿持ってこられてしまったという感じ。違う。違うんだよ。たしかに量は2倍だけど、なんにも変わっていないんだ、それじゃ。ぬるい風呂に長時間浸かるくらいなら熱い湯にちょっとだけでいいから入っていたいんです。