みるみる理解できる相対性理論

科学雑誌「Newton」が出しているポピュラーサイエンス。相対性理論についてある程度知っておきたいという人はこれ一冊で十分です。普通の解説書と違って、グラフやイメージの量が多く、感覚的に理解できるつくりになっているのでパラパラとページをめくっているだけでも楽しくなれます。
とりあえず中学生でもわかるように相対性理論について説明すると「自然界では光が最強キャラ」ってことです。よくRPGではゲームバランスを崩すほどのキャラがいると「○○強すぎだろ! もう○○さえいたらいいや!」という状況になります。俗にいう○○ゲー状態です。とすれば、この宇宙は光速ゲーです。
光速が自然界最速であり、そのスピードは誰から見ても常に一定だというルールを徹底するためにかなりの無茶が容認されています。時間や空間もけっこうやり手ですが、さすがに光速には敵わない。ニュートンはこの宇宙を時間&空間ゲーだと考えていたけど、実は違ったのです。アインシュタインが発見した隠れキャラ光速こそが絶対的な力を持っており、その光速は時間も空間も捻じ曲げるという暴挙に出ます。

時間「マジ光速さんには頭があがらないっす」
空間「光速さんのためならちょっとぐらい歪んでも平気っす」

なにこの舎弟。
しかしこんな説明で満足していたらアインシュタインだって草葉の陰で泣いているに違いなく、知的に誠実であろうとするなら本書にも手を出してみることをオススメします。