ルワンダ中央銀行総裁日記 / 服部正也

日本人がルワンダ中央銀行総裁として活躍。胸が熱くなるな。などという感想しかこの本を読んで持てなかったら、その人はこの本の価値をまったく評価できていない。たしかにマクロ経済学と会計の知識がある程度なければ具体的な政策についてはわからないが、それでもこの本は途上国の経済発展に何が必要で、そのうちどれが援助によってできることかを教えてくれる。増補されたルワンダ動乱に関する話は目から鱗が落ちた。松田素二「「アフリカ」から何が見えるか」(「興亡の世界史」第20巻収録)も合わせて読みたい。