天気の子、自然現象の子、中動態の子、不登校の子

突然ですが、天気の子って、不登校の子の話だと思うんですよ。不登校という現象のメタファーというか……。そもそも天気の子(陽菜)は、天気をコントロールできる子というよりも、身体がどんどん天気になっていって、自分も天気もコントロールできなくなる子なのです。言ってみれば、身体が半分天気でできた、天気人間。人の子でもあり、自然現象の子でもあるので、その両者の間で引き裂かれるような、とても不安定な存在として描かれています。

でも、普通の人でも、そういうところがあると思うわけです。そもそも、百億年前にこの宇宙が開闢して以来、この世に自然現象でない現象などありません。すべてがなんらかの物理法則に従い、刻一刻と変化していっているわけです。人間やっていると、ついついそのことを忘れがちになりますが、この文章を読んでいるあなたも、わたしも、自然現象の一部と言って差し支えないでしょう。

いやいや。でも、さすがに人間は違うっしょ。なんか、こう、理性とか、自由意志とかで、こう、自然現象じゃない部分もあるんじゃない? すべてが流されるままに、というわけではなくて、さすがに能動的に動いている部分もあるんじゃない?

……わかります。そう考えるのは、現代社会ではごくごく普通のことです。でも、それは、人類の歴史を通して必ずしも普遍的な考え方ではありませんでした。

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