デス博士の島その他の物語 / ジーン・ウルフ

技巧に富んだ幻想小説。連作短編集で、さまざまな作品が収録されている。たとえば二人称小説だったり、物語の語り手が作品世界内で脇役であったり、島というモチーフが繰り返され色々な利用のされ方をしていたりする。変わった小説だなとは思ったが、そこまで深く潜りこめなかった。やはり文体を売りにした作家を翻訳で読むというのは、限界があるのだろう。筒井康隆とか町田康を読めばいいんじゃないかな。うん。