宇宙衛生博覧会 / 筒井康隆

グロテスクな小説っていうのは世の中にはたくさんあるけどこれほどトラウマになった本はない。小林泰三もホラーでその腕前を発揮しているが、発想の奇抜さ・鮮やかなイメージを心象に結ぶ力に関してはこの作品に一歩及ばないのではないか。というか筒井康隆という人はもう本当に多芸すぎて頭が下がる。グロ注意な作品が多いので覚悟のある人だけ読んでください。



蟹甲癬

うわあああ、と言いたくなるような皮膚病が蔓延する話。ほっぺたを掻き毟りたくなります。こんなふうにネタにされるとは小林多喜二も草葉の陰で泣いているに違いない。

顔面崩壊

うわあああああホントマジでやめてください、と言いたくなるようなタイトルまんまの小説。えぐい。いまだにはじめて読んだ時に脳内にこびりついた厭なイメージを払拭できない。

間接話法

間接をぽきぽきならすことによって発話する言語の話、というほとんど出落ちみたいなストーリーなんですが、笑えます。