悪魔のパス 天使のゴール / 村上龍

村上龍のサッカー小説。中田英寿っぽいサッカー選手と村上龍っぽい作家が登場します。この2人のサッカー観をまんま小説化したって感じです。中田英寿との対談本を出すくらいなんで、この本もほとんどヒデのノベライズなんじゃないかって勢いです。試合の描写がかなり濃く、サッカーて実はけっこう面白いなと思わせます。ジダンがかなりカッコいい。この小説を読んだ後はちょっとだけサッカー観戦も悪くないなという気になれました。サッカーに全然興味ない私でもこんな感じなので、ファンの方ならかなり楽しめると思います。



あとヨーロッパの食べ物とか風景とかが実に魅力的に描かれています。信じられないくらい美味いパフェのシーンが印象的でした。村上龍はこういう「世界にはこんな凄いものがあるんだよ!」という描写が上手いと思います。